立地について
「キンコンカンコーン」というチャイム音が聞こえたような気がしたら、程なくインターホンのチャイムが鳴り画面いっぱいに映った顔が「ただいまぁ!」と叫んでいる。そんな家庭のワンシーンが想像出来てしまうように、市立鶴園小学校の校舎はマンションから見える位置に建っています。幼稚園を卒業し、初めて一人で通学するようになる小学校。心配な新聞記事を毎日のように目にする昨今では、「お子さんの登下校が安心」という条件は切に望まれます。マンションの周辺は戸建て中心の住宅街。最寄駅の“ターミナル駅「相模大野」駅”から徒歩約15分、環状線国道16号を横切り路地を入ったエリアです。
建物について
住戸内には、玄関を入ってまず框が低いことに気づきます。框が2cmぐらいの高さにしてあると将来車椅子の対応が必要になった場合でも、リフォームでスロープ状に変更することが容易に出来ます。玄関から廊下に入る壁とトイレの壁には「手すり用の下地」が入っているとの表示がしてありました。通常下地工事がされていない壁に手すりをつける場合の方法は2つあります。1つは壁にしっかりとした板状のもの(間柱などに固定して取り付け)に手すりをつけるというもの。この方法は比較的安価で済みますが、手すりのほかに板状のものも目立つためかなり見栄えを悪くする危険性があります。もうひとつは、壁紙を剥ぎ下地板を中に固定し、壁紙をまた貼った後に手すりを取り付けます。この場合その部分だけの壁紙を張り替えると周りの壁との色が同じにならないため、廊下から玄関の壁を全て張り替えることになってしまい費用も嵩みます。介護保険適用住宅改修工事の場合、手すり部分で必要な壁紙以外は対象外になることが多いので要注意です。始めからつけてある手すりの下地は思わぬ出費を抑える意味でとてもありがたい配慮と言えるでしょう。そのほかスイッチの高さを通常より25cm程度低い「床から100cmの高さ」に、コンセントの位置を通常より25cm高い「床から50cmの高さ」にして、誰もが使いやすい工夫がしてあり、建具も出来るだけ多く引き戸を採用してあるなどバリアフリーに対してのさまざまな配慮が見られます。これほど各部分にバリアフリーの配慮がしてあるのにトイレの手洗いがタンク上になっていて、高齢者にも幼児にも使いづらいままになっていたことが少々残念でした。また、敷地に高低差があることから、建物内共用通路や専用庭間にも高低差が生じていますが、建物内共用廊下はスロープが取り付けられています。
感想
少々距離はあるものの歩ける距離(徒歩約15分)に大型商業施設も数多く存在する便利なターミナル駅「相模大野駅」エリアがあって、住居は駅周辺より静かな環境で価格も安いそして小学校も近い安心な住宅街に構えるという選択も良いと思います。

一級建築士:須藤 明子
主婦・子育ての経験とマンション・戸建の設計実務の経験を生かし、生活面建築面の2方向から鋭くマンションをチェックする一級建築士



